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大会長挨拶

 第50回日本脳神経看護研究学会開催にあたって

テーマ「創造する~脳神経看護の未来~」

第50回日本脳神経看護研究学会

大会長 櫻井 香織 

医療法人社団 浅ノ川 金沢脳神経外科病院

 2023年度 第50回日本脳神経看護研究学会を石川金沢市で開催させていただきます。第50回の節目の大会を主催させていただくことを大変光栄に感じております。しばらくCOVID-19の影響でWeb開催を余儀なくされていましたが、今回は対面集合形式といたしました。

 今回のテーマは「創造する ~脳神経看護の未来~」といたしました。今後、高齢者割合が増えるに従い脳神経系疾患の患者数は増加することが予測されています。特に脳卒中はすでに皆様が感じておられる通り高齢患者の割合が高くなってきています。そして、患者のご家族が対応できず自宅に戻ることができない方が散見されています。脳神経看護に大きな変化がないものの生活面を含めたケアは益々重要になってきます。今後の脳神経看護をいかにして創造するかについて脳神経疾患を患った方の体験談を通して考えることは重要と存じます。

 

 2021年3月に制定された「脳卒中と循環器疾病克服第二次5カ年計画」に「脳卒中相談窓口」が盛り込まれました。現在は一次脳卒中センターのコア施設に限られますが、今後すべての一次脳卒中センターに開設されることになると思われます。ここでは脳卒中患者とご家族に対するシームレスな医療・介護・福祉を充実させるため、脳卒中看護に精通した看護師が脳卒中療養相談士として中心的な役割を果たすことになります。今学会では脳卒中相談窓口マニュアルの整備に携われた済生会熊本病院の橋本洋一郎先生をお迎えし、今後の実働に向けたシンポジウムを行います。

 教育講演では、脳卒中後うつやアパシーについて国立がん研究センターの小川朝生先生に、またパーキンソン病について日本大学医学部の深谷親教授にご講演をお願いいたしました。

 特別講演では「脳が壊れた」の著者である鈴木大介先生に脳卒中患者の体験談を語っていただくことで、脳神経看護領域でご活躍される皆様が、脳神経看護の未来を切り拓いていくための知識を深め、看護実践能力を高める一助となるようプログラムを構成いたしました。

 学会場では北陸の「文化体験コーナー」を設け、当地の文化に触れるおもてなしを準備しております。また、開催会場は金沢市内の中心部にあり観光名所が近くに点在していますので金沢を十分ご堪能いただけると存じます。皆様と会場でお目にかかることを心より楽しみにしております。

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